自分はどこからきたのだろう、
遠い昔のその昔。


これは誰しもが抱く、
ごく自然な疑問ではないか?
「赤ちゃんはどこから来るの?」
に等しいぐらいのランクインだ。


ほぼ10年前に突然湧いて出た
「田邊九州出身説」。

なぜ、九州?
そういえば、目は二重で
かなり濃い顔をしている。
酒もそこそこ強い。
そして、気も短い。
南の島へ行くと、
よくサモア系と間違われる。
・・・と頷けること数あり。

でも、どうして遠い九州からわざわざ、
この植松くんだりまで
来ることになったのだろう?

思い浮かぶのは古くは室町末期から始まった、
全国的事業の「干拓」。
それにまつわる人足。
九州の貧しい農家に生まれた次男は、
家族の食い扶持を稼ぐのに、
「児島湾干拓で一山当てたる」の
噂を聞きつけての出稼ぎ。
舟に揺られて着いたのは児島(味野)。
しかし、そこはただ広いだけの遠浅の海。
干拓の埋め立て作業をする毎日。
埋めども、埋めどもひたすらに続く遠浅の海。
思うようにお金も貯まらず。
故郷の家族の記憶も薄れがち、
しかし、鰻はうまいし。穴子、シャコも
ハゼも平貝も鮒うまい。魚群は濃い・・・・