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6気筒1,500cc逆噴射イTURBO|003 [マキチャンコラボ]


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小学校低学年の受け持ち担任は、女性教諭。何故か。
おそらく、家事教育を優先的に教育していこうという、教育委員会の方針なんじゃないのかな?とぼくは思う。だって、掃除の仕方まで、教えてくれる。

教室の床板は柾目の板を長手を繋いで、横へ拡げてゆくと、合わせた部分が、細いミゾの目地になる。
その部分は、細かいチリやホコリがたまり、普通にホウキで掃いただけでは、取り除けない。
『ここは、ホウキを縦にして、ミゾに沿って掃き出しましょう』
と教えてくれる。女性教諭じゃなければ、こんな事は言わない。
ボクは聞いた。岡先生、大元先生、中村先生のうちの誰かに。

3年生のときの中村先生だ。
その頃は、もう班分けが作られていたし、給食のときも、6人程度でまとまって食べており、給食室からズンドウを持ってきたり、まかない一式やっていた。

3年生のある日の給食…班のメンバーは、たかさん・イタボー・ぼく・と、あと、ふーちゃんと、他に2名いた。だれかれともなく「きょうからみんなの牛乳を、ひとりで全部飲んでみようや〜順番に…」と言い出した者がいて、みんなが、何の躊躇いもなく同調した。
あのふーちゃんが反対しなかった(いま流行りの、同調圧力のはしりだ)のが、なにをおいても不思議だった。
その日は、たかさんが、6本飲むことに決まり、たかさんは、みんなから差し出された牛乳を、難なく飲み干した。

つぎの日は、イタボーの番だった。前の日と同じように、みんなから差し出された5本の牛乳と、自分の1本の、あわせて6本を、彼もたかさんと同じくらいの時間で、飲み終えた。
来週は、ぼくの番だなぁと思っていたから、金曜日じゃろう。

授業が終わって「これから教室の掃除じゃ」というとき。いきなり、ほんとうに突然、イタボーが先ほどカブ飲みした牛乳を吐いた。
(250cc×6本=1.5ℓ…小3の児童が飲めば、たとえ男子でもそりゃ戻す)
『チクショー、イタボーが吐かんかったら、つぎはぼくの番じゃったのに』『それにしても、吐かんかったたかさんはスゲー。何者なんじゃろう?』『やっぱり、岡山市内出身の奴は、ちがわーな』
色々な事を考えながら、みんな黙って、ミゾに詰まっている、チリとホコリが混ざった牛乳を履き出した、掃除時間。
by マキチャン (2020-10-26 07:24)

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痛みがともなう(相手にたいしても)の記憶というのは忘れがたい。
過去に匂いが伴う記憶も忘れずらいのかも。

水で薄めていたけけども牛乳の匂いと木造校舎の床のワックスの匂い。
その記憶はがっつり覚えている。
こんな経験をしたが、牛乳は今でも大好物だ。
なのだがこれは片思いで、飲んだとたんに体がワナワナしお腹下す。
アジア人得意の牛乳拒絶反応だ。
でも、好きなのでそんなリスクは関係ない。
いくらでも飲める飲める。旨い。
トランプみたいな負け惜しみではない。
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